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技術情報・コラム

もっと知りたい! 熱流体解析の基礎

第2章 物質の性質

 

2.1 物質の三態

 物質には、 固体液体気体 という三つの状態があります。これらを物質の三態といいます。三つの状態はそれぞれ原子や分子の運動の状態が異なり、気体<液体<固体 の順に原子または分子同士の結びつきが強くなります。

物質の三態
図2.1 物質の三態

それぞれの性質を大まかにまとめると以下のようになります。

  • 気体:体積も形も定まっていない。
  • 液体:ほぼ一定の体積を持つが、形は定まっていない。
  • 固体:定まった形状と一定の体積を持つ。

 三つの状態のうち、気体と液体には明確な形がなく、流れるという性質があります。これらを総称して 流体 といいます。

 もっと知りたい  物質の状態変化
原子または分子の運動状態は 温度 によって決まるため、温度が変わると物質の状態は変化します。これを 相変化 といいます。特に

  • 液体から気体への変化を 蒸発 、気体から液体への変化を 凝縮
  • 固体から液体への変化を 融解 、液体から固体への変化を 凝固
  • 気体から固体への変化と固体から気体への変化を 昇華

といいます。

水の相変化
図2.2 水の相変化

 もっと知りたい  異なる状態が混在している流れ
 物質の均一な部分のことを といいます。特にその部分が気体で占められていれば 気相 、液体であれば 液相 、固体であれば 固相 といいます。

 現在行われている 熱流体解析 で最も多いものは対象としている領域全体が空気または水で占められている場合です。単一の相から構成されている流れということで、このような流れを 単相流 といいます。一方、単相流以外の流れは 混相流 と呼ばれます。

 混相流にはいくつかの種類があります。例えば、流れる水が空気を巻き込むと、水と気泡が混在した流れになります。このような流れは気相と液相の二相から構成される流れなので、 二相流 といいます。特に気相と液相からなる流れは 気液二相流 と呼ばれます。

 同様に、三つの相を含む流れは 三相流 といいます。例えば、気相、液相、固相を含む流れであれば 固気液三相流 となります。また、水と油のように同じ相であっても、両者が明確に分離する場合には二相流として扱われ、 液液二相流 と呼ばれることがあります。

混相流の例
図2.3 混相流の例

< 1.3 熱流体解析の活用の仕方 2.2 物性値, 2.3 密度と比体積 >

 

上山 篤史
著者プロフィール
上山 篤史 | 1983年9月 兵庫県生まれ
大阪大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 博士後期課程修了
博士(工学)
学生時代は流体・構造連成問題に対する計算手法の研究に従事。入社後は、ソフトウェアクレイドル技術部コンサルティングエンジニアとして、既存ユーザーの技術サポートやセミナー、トレーニング業務などを担当。執筆したコラムに「流体解析の基礎講座」がある。

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